今回は、ホクシンハウスの注文住宅「プレミアム」の住宅設計を担当している「中山設計空間工房」の中山雄二さんにインタビューをさせていただきました。中山さんの提案するプランは、「なるほど、こんなこともできるんだ!」と、いつもお客様の心を掴みます。そんな中山さんとホクシンハウスの出会いや、お客様と一緒に住まいづくりをしていく際の秘訣などを伺いました。
●広報部:
ホクシンハウスの住宅だけでなく、数多くの住宅や店舗の設計を手掛けられている中山さんですが、なぜ建築の道に進んだのか、これまでの経歴などを教えていただけますでしょうか?
●中山さん:
もともと絵を描くのが大好きで、絵描きになりたいと思っていたのですが、高校で進路相談をした時に「それでは食べていけない」と反対されて、絵が描ける仕事を調べていくうちに「設計士」という仕事に興味を持ちました。私の父も建具屋を営んでおり、周りから「設計士=絵を描くこと」と勧められたこともあり、建築が学べる専門学校に進学し、卒業後は長野市の設計事務所に就職しました。当時は長野オリンピックの2年前。“オリンピックバブル”で多くの公共の建物の設計に携わりました。そんな中、どうしても公共の建物では設計が分業だったり、最初から最後まで見届けることができなかったこともあり、「もっと自分の目の届く範囲で、最初から最後まで全て設計をしたい!」という思いが強くなり、独立を決めました。現在は住宅を中心に、ゲストハウスや、店舗などの設計も行なっています。
●広報部:
中山さんは生まれも育ちも小布施とのことですが、どのようなきっかけでホクシンハウスの設計に携わるようになったのでしょうか?
●中山さん:
以前勤めていた会社の上司が、私が独立する時にホクシンハウスさんを紹介してくれたことがきっかけです。当時は申請用の図面の依頼をいただいていて、図面を書きながら断熱性能の高さはよく理解していました。約3年ほど一緒にお仕事をした後、自分の設計の仕事も結構忙しくなり、ホクシンハウスさんとは少し疎遠になりましたが、ある日突然、ホクシンハウスさんから「お客様のプランがなかなか決まらなくて提案して欲しい」という依頼がありプランを提案することになりました。その頃から住宅設計の依頼をいただいています。
●広報部:
これまで多くの住宅を手掛けてきた中山さんですが、特に印象に残っている事例について教えていただけますか。
●中山さん:
以前設計した、こちらの小布施の施工事例ですね。https://www.hokushinhouse.com/works/19
こちらのお客様は「小布施に土地を買ったので、中山さんにプランを提案して欲しい!」ということで、ホクシンハウスさんから依頼がありました。ご要望を伺いながら提案したプランは、なんと一発OK。お客様も「新しいことに挑戦したい!」という雰囲気だったので、造作、植栽や外構計画などまでさまざまなご提案をさせていただきました。細部までこだわって一緒に考えて設計していきました。この施工事例ページに細部の写真やこだわった点についてのコメントもあるので、ぜひご覧になってみてください。
●広報部:
特許取得工法であるFB-6(FB工法)についてや、小布施の施工事例でこの工法を使って設計をする際に意識したことはありますか?
●中山さん:
一緒に仕事をし始めた当時から断熱性能の高さには感服していましたが、さらに小布施の設計の時にも工法や性能が進化していて驚きました。改めて、常に技術を研究していらっしゃるなと感じました。
FB-6(FB工法)を使って設計する際に意識したことは、外観シルエットのバランスです。この工法では部屋同士をダクトで繋ぐ空間が必要になるので、どうしても階高(1階の床の表面から、2階の床の表面まで)が通常の住宅よりも高くなるため、天井高を少し調整して外観のバランスがうまく保てるように工夫しました。うまく小布施の街並みに寄り添いながら、縦横比を考えた堂々とした外観に仕上がっています。
●広報部:
ここまでもざっくばらんに話していただきましたが、ずばり、中山さんが住まいを設計するときの秘訣を教えてください。
●中山さん:
私は「家はみんなでつくるもの」だと思っています。お客様のご要望を聞きすぎて何でもできると言うのも違う。設計士が独りよがりな意見を主張しすぎるのも違う。お互いに話しながら、良いものを一緒につくって行くことが大切だと思っています。私自身や、関わっている職人さんまでもが「住みたい」と思える家を、いつも全力投球でつくっています。そのためには早いうちからお客様と打ち解けて、コミュニケーションをとりながら、何でも話せるような関係づくりを重視しています。
また、設計していく上では、お客様が「こういう雰囲気にしたい!」とおっしゃった時に、ただ高価な既製品を提案するのではなく、工夫次第で、手頃な製品と大工さんの造作を組み合わせて、予算を加味しながらより素敵に仕上げることもできます。それが私たちの腕の見せ所です。これからも、お客様、設計士、職人、携わった全ての人たちの個性や技の光る住まいを提案していきます。
お客様と一緒に“最高の空間”をつくる建築士、中山さん。今後も中山さんの設計からも目が離せませんね。
今回は、ご多忙の中、インタビューへのご協力、誠にありがとうございました。
中山設計空間工房
HP|https://www.n-kukan.com/index.php