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C値とは?家づくりを始めるにあたり知っておきたい家の性能について

C値とは?家づくりを始めるにあたり知っておきたい家の性能について

# 家づくり # c値 # 高気密

C値とは?家づくりを始めるにあたり知っておきたい家の性能について

 

家づくりを考え始めると、家づくりの順序や専門用語などでさまざまな疑問が出てきますよね。そこで今回は、家の性能についての話をしたいと思います。

 

まず、家の性能に関する“C値”という言葉をご存知でしょうか。C値”とは、相当隙間面積のことです。家にどれくらい隙間があるのかを数値で示しています。つまり、このC値の数値が低いほど隙間面積がなく、高気密な家と言えます。

 

実は、2020年春に約10年間いつも変わらぬ暖かさでお客様を迎え入れてくれた佐久展示場を解体しました。 その際にホクシンハウス技術開発課が展示場10年経過後の劣化調査を行った非常に興味深い結果をブログにしてみましたので、ぜひ最後までお読みください。

 

佐久展示場の構造

まず、佐久展示場の構造をご紹介します。

延床面積は89.42㎡(約27坪)・構造在来軸木造2階建・工法はFB工法・竣工は2010年12月30日となっています。

佐久展示場の構造

佐久展示場の断熱仕様

次に断熱仕様です。

屋根と天井はポリスチレンフォーム50mm +50mm・外壁はポリスチレンフォーム30mm +30mm・基礎はポリスチレンフォーム50mm・開口部は樹脂サッシペアArガラスを使用。これは10年前の断熱仕様ですが、今の省エネ基準を上回る高性能仕様となっています。

佐久展示場の断熱仕様

10年経過後の展示場内部の様子

それでは、10年経過後の展示場の内部の様子をご覧いただきます。

この撮影のために、解体屋さんが内部の壁をとてもきれいに剥がしてくれました。おかげで断片や構造がよく見ることができ、劣化がないことも一目でわかります。

10年経過後の展示場内部の様子

ホクシンハウスのFB工法は床下にエアコンがあります。その床下に通じる階段下の部分も非常にきれいな状態で保たれていました。

C値とは?家づくりを始めるにあたり知っておきたい家の性能について

続いて、2階に向かう階段下から1階天井ふところが見えました。

家の天井付近は空気がよどみ、湿気がたまりやすく、カビが繁殖しやすい場所です。しかしFB工法は壁体内通気層をきれいな空気が循環するので、カビた様子もなく、とてもきれいに保たれていました。

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屋根断熱部分をご覧いただけます。

屋根断熱部分の気密テープの剥がれはありませんでした。この気密テープが家の断熱性能のキーポイントとなります。テープの剥がれがないということは、10年が経過しても竣工時と変わらない高気密高断熱性能が保たれているということですね。

C値とは?家づくりを始めるにあたり知っておきたい家の性能について

このテープの粘着力はいかがなものか、剥がしてみました。

粘着力はまだまだ健在で、気密を低くしてしまう隙間もありませんでした。

C値とは?家づくりを始めるにあたり知っておきたい家の性能について

こちらは壁の透湿防水シートを剥がしているところなのですが、テープの粘着力が強すぎて、剥がすのにとても力がいるほどでした。

展示場全体を見て回りましたが、全体的に劣化を感じるところは見受けられませんでした。

C値とは?家づくりを始めるにあたり知っておきたい家の性能について

佐久展示場の気密性

ここまで、佐久展示場の内部の様子をご覧いただきましたが、ここからは気密の性能を表すC値を用いてホクシンハウスの家の気密性の高さについてお話ししていきます。

2011年1月建築当初の佐久展示場のC値は0.31㎠/㎡でした。隙間面積とすると約34.8㎠です。「家にそんなに隙間あるの?」と思った方がいらっしゃるかもしれません。でも実はこの数値、とてもすごいのです。

佐久展示場の気密性

昔は、隙間面積20cm×28cm=C値5.00㎠/㎡が「気密の高い住宅」とされていました。隙間面積がこんなにあるのに、高気密住宅と言えてしまう時代があったのですね。

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隙間面積15cm×15cm=C値2.00㎠/㎡が佐久では「気密の高い住宅」とされていました。

C値とは?家づくりを始めるにあたり知っておきたい家の性能について

隙間面積10m×11cm=C値1.00㎠/㎡は「気密の高い住宅」づくりに熱心に取り組む建築会社が目指す住宅の数値です。

C値とは?家づくりを始めるにあたり知っておきたい家の性能について

それでは、佐久展示場のC値です。

延床面積111.53㎡の佐久展示場の、建築当初2011年のC値は、0.31㎠/㎡で、わずか5.8cm×6cmしか隙間のない建物でした。

C値とは?家づくりを始めるにあたり知っておきたい家の性能について

そして今回測定したのは、完成から10年が経過した展示場です。

6.2cm×7cmの隙間で、10年経過しているのも関わらず、C値は0.39㎠/㎡で高い気密性を保持していることが確認できました。

C値とは?家づくりを始めるにあたり知っておきたい家の性能について

まとめ

結果、気密テープの粘着力は10年経っても健在で、断熱材の劣化や収縮も見受けられませんでした。竣工から10年が経過した佐久展示場のC値からもわかるように、気密の維持にはテープと補助材料による丁寧な施工が何より大切なのです。

 

家づくりを考え始め、複数の工務店やハウスメーカーを訪れる際に、具体的な数値を提示され、他社との比較をはかることがありますが、基準がわからないとその数値がすごいのかすごくないのか、わかりませんよね。

 

ぜひ今回ご紹介した数値を家づくりの参考にしてみてください。

 

佐久展示場10年経過後の劣化調査動画はこちら